LOVE
フード・テキスト・写真:土谷朋子(citron works)
ヨーロッパ企画の作品に漂う 学生時代の部室だろうが、宇宙だろうが、どこかの道だろうがどうにも変わらぬ「すぐその辺り」の距離感。 いまや画面の向こうもシンギュラリティさえもうすぐそこだ。こうなってくると東京にいる私すらもううっかり隣の人になり得るのではないだろうか。 そうだ、ソースをつけたい。串カツに。盛大に。そうなった暁にはみなさんも、来店して書いてみてはどうだろうか、あのグルメサイトのレビューを。 例えばこんな風に。
ーーー“ようやく辿り着きました!ドローン旅で話題のきて屋。
横丁の奥の方を恐る恐る覗いてみると噂通りのディープ感! |o| °д°)ノコンバンワ
初めてだし勝手がわからず何にしようかな~って迷ってたらお勧めされてまずは「うずら(2個入り♪)」。
続いて「アスパラ」「串カツ」、あとは「ウインナー(好きなんです)」「レンコン」
あ、もちろんソースは2度づけ禁止ですよ!
にぎやかなおっちゃん達に囲まれながらのソースづけ楽しかった~~~。
お店のお姉さんも優しくて美味しかったです( ˙灬˙ )♡
また食べたくなったら大阪までカッ飛んでいきますね!ごちそうさまでした!
⭐︎3.7(ちょっとオマケ)”
作品名:ヨーロッパ企画『来てけつかるべき新世界』
脚本・演出:上田誠
上演年:2016
劇場:本多劇場 他
受賞歴:第61回岸田國士戯曲賞受賞
©️清水俊洋
あらすじ:
「ここは新世界のはずれです。しょうもない串カツ屋の娘がうちです」
今日も串カツ屋「きて屋」に集うおっさんたちとそんなつもりはなかったのに店を切り盛りするマナツ。
見上げた空には通天閣を背景にドローンが飛び交い、見回せばそこいらをうろつくのは野良ロボット。
炊飯器は将棋を指し、飛田更地は今やVRの楽園に。
テクノロジーとおっさんが切り結ぶSF人情喜劇。
そしていよいよ来てけつかるシンギュラリティ…。
大阪弁でお送りしまっさ、の「新世界コメディ」 第61回岸田國士戯曲賞受賞作品。