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読みもの

2021.02.18
村田 沙耶香(作家)/inseparable 『変半身(かわりみ)』
舞台『変半身』を観たとき、想像のできない光景の連続に驚いた。特に最期の場面を忘れることができない。零れ落ちた言葉の反響、静寂、表情、目に見えなくても存在を感じる遠くの景色、全てが一つになって身体の奥底に流れ落ちていった。たぶん、私の人生に必要な光景だったのだと思う。痛みのある愛おしさが、何度も蘇って
2021.02.18
西 加奈子(小説家)/ハイバイ『夫婦』
人間って愚かで、だからこそ愛すべき存在だ。そんな風に私たちを慰めてくれる作品はたくさんある。でも、岩井秀人さんの作品は、「愚かさ」が、ハイライトになっていない。そんなこと言うまでもなく、大前提のことだから。「ふうふ」は、「人間がどんな風に愚かなことをするか」、ではなく、「当たり前に愚かであるところの
2021.02.18
深田 晃司(映画監督)/青年団『S高原から』
フィクションで「死」を描くことは難しい。どんなに荘厳に描かれた死の場面においても俳優は決して死んではいないことは誰もが知っているからだ。 高原のサナトリウムのロビーを舞台にそこを行き交う人々の姿を描いた劇団青年団の代表作のひとつである『S高原から』。2005年にこまばアゴラ劇場での公演を見て衝撃を受